2019年6月14日
私の長年の友人で、ピエモンテにある古城のお嬢さんのAlessandra さんのレストランで、ほぼ毎年のように、精進料理の教室とディナーを開催させてもらっています。とても素敵なロケーションと、心温まるファミリーの皆さんが迎えてくれます。ピエモンテは、イタリアの北西部にありトゥリフで有名です。歴史ある洗練された料理と、バルバレスコ、バローロなどワイン好きには垂涎の的である有名なワインの産地でもあります。毎回お邪魔するたびに、ローカルのイタリアを満喫しています。また、この地域は、スローフード発祥の地でもあり、その提唱者Carlo Petriniさんは2004年、Braに、イタリア食科学大学を創設しました。今回、そちらでも講義をさせてもらいましたが、食そのもというより、食関連に広がる活動を主に学生は学んでいます。世界で活躍できる食関連産業が就職先のようです。料理学校ではないので、そういう分野のエキスパートも重要でしょうが、そうなるには1〜2年では少し短かすぎる気がします。
今回の最高の収穫は、世界的に著名な料理家アリスさんにお会いできたことでしょう。天の引き合わせのように、全く偶然に突然の出会いに歓喜しました。イタリアの田舎で、まさか巡り合えるとは、、アメリカ西海岸のバークレーにある彼女のレストランには、かつて何度もお邪魔しましたし、地元でイベントも致しましたが、ここでお会いできるとは不思議なご縁です。精進ディナーを召し上がって頂いた後の厨房で意気投合している写真です。交わす言葉は、少なくとも何か深いところで通じ合えた気がします。早速、彼女のお店、Che Panisse へ招待を受けました。彼女と一緒に彼女の店の厨房に立てることは大変名誉なことです。ことさらに精進料理と言わなくても、彼女はすでに精進的な発想や実践をなさっていますので、同じベクトルを向いている料理人とのご縁に感謝です。私も、どのような料理ができるか、そして多くの皆さんとの交流を楽しみにしています。
ご縁とは計らずして結ばれますが、それには機が熟すこと、そして直向きであることが重要に思えます。