![ZECOOW [是食] Culinary Institute:Toshio Tanahashi [棚橋俊夫]](img/hd_identity.jpg)

終わりから始まる。そして…
無数の方々とのご縁に支えられ精進料理店・月心居の開業から15年。平成19年12月に閉店に至りました。そもそもなぜ精進料理の店を東京のど真ん中で開いたのか。それは大津の尼寺月心寺で学んだ伝統文化としての精進料理を、より多くの方に知って頂きたいという一心からでした。15年もの間に、約5万人の方々が月心居を訪れ、閉店するまでの1、2年は、健康志向、野菜ブームも手伝って、店は予約で埋まる毎日でした。国内外を問わずこれだけ多くの方々に料理を召し上がって頂いたことは、ありがたくもあり、身に余る光栄でもありました。
こうしてやっと精進料理にも日が当たり、市民権を得られた気がしたものです。私が掲げた第一目的は、古くから伝わり、完成された料理である精進料理を正しく、またその新たな可能性を多くの人たちに広く知ってもらうことにありましたが、十分とはいえないまでも、これで達成したのではないかと思うようになりました。料理には多くのジャンルがありますが、すでに精進料理はジャンルを超えて、日本が世界に誇る根本料理といっても過言ではないでしょう。
店を閉めても私の使命は変わりません。私のこれからの課題は、国や地域、さらに地球規模での根本料理の可能性を伝え、広める作業だといえるでしょう。食には私達の未来が懸かっています。事実、何百万年と人類の歴史をつないでこれたのはこの食のお陰です。私がこれからやりたいことは、ただ現状を悲観するのではなく、明るい食環境に繋がる要素に溢れ、多岐にわたっています。
そこで此の度、新しく「是食(ぜくう)キュリナリーインスティテュート」を立ち上げました。是食は「色即是空」から、ただただ有難く目の前の食をいただく。キュリナリーは欧米でよく使われる料理や食を、インスティテュートは会、研究所、学校を意味します。食にまつわる根源的、普遍的な価値を洋の東西を問わず追求し、さらに衣、住、環境、医療、農にも真の美や健康を見出し、独自の食の世界をさまざまな形で皆様にご提案できるよう努めて参ります。
これからも「月心居」で培った、知識・知恵・技術・感性、そして多くの新たな創造を土台に、「是食キュリナリーインスティテュート」から野菜の素晴らしさを世界に発信していければ本望です。
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